圧迫骨折は、背骨(椎体)に押しつぶすような強い圧力がかかり、その結果、骨が折れる状態を指します。

年齢とともに発生率が高くなり、特に高齢の女性に起こりやすくなります。

圧迫骨折の症状

  • 急激な背中や腰の痛み
  • 前屈や後屈時に痛みが増強
  • 姿勢の変化(背中が丸くなる)
  • 身長の減少
  • 動作制限(特に背中や腰の動きが制限される)
  • 歩行や立位の困難

これらの症状が見られる場合、特に高齢者や骨粗しょう症のリスクがある方は、早期に医療機関を受診することが重要です。早期に適切な治療が行われないと、骨の治癒が遅れたり、骨の不正位が残ったりする可能性があります。

以前はぎっくり腰とされていた急性腰痛の中に、MRIよる精密検査で「骨挫傷」という椎体内部が損傷(骨折)している事例が見つかるようになってきました。

高齢の方で、一度「ぎっくり腰」と診断されたが、なかなか症状が改善しない場合は、骨挫傷(圧迫骨折)の可能性があるので、再度検査することをお勧めいたします。

圧迫骨折の原因

圧迫骨折の原因はさまざまですが、ほとんどの場合、骨粗鬆症が原因です。

骨粗鬆症や他の骨の病気があると、骨が脆弱になり、尻餅をついたり、重い物を持ち上げるなど、ささいなきっかけで圧迫骨折が起こることもあり、3人に2人は、何もきっかけなく自然に起こっているとされています。

骨粗鬆症以外の原因では、交通事故やスポーツ中の怪我、転倒などが一般的です。特に高さからの落下や物に挟まれるなど、強い圧力がかかる状況が考えられます。

なかもと整骨院での施術

当院では損傷部周辺の緊張した筋肉をやわらげたり、固着した関節のモビリゼーションを重点的に行い、腰椎にかかる負担を軽減し、変形を最小限に抑えます。

  1. 筋膜リリース
    筋膜の緊張を緩めることで、痛みの軽減と動きの改善を図ります。
  2. 関節モビリゼーション
    痛みのない範囲での関節の動きをサポートし、可動域を改善します。
  3. 電気治療
    「超音波治療器」や「ハイボルテージ治療器」で、傷ついた組織改善や血行を促進させ、治癒を促して早期回復をサポートします。
  4. 姿勢指導
    正しい姿勢の指導を行い、背骨への負担を軽減します。日常生活での姿勢改善が重要です。

注意点

  • 急性期は安静に
    急性期において、骨折部に炎症が見られたり、歩行時に痛みがある場合は、安静が必要です。
    整骨院では施術できませんので、医師の診察・指示に従ってください。
  • 慎重なアプローチ
    症状も落ち着き、問題なく日常生活できるようになれば、徐々に機能回復のための施術を行いますが、過度な負荷を避け、慎重に施術を行います。
  • 痛みの悪化に注意
    施術中や施術後に痛みが悪化する場合は、直ちに施術を中止し、医師にご紹介します。

圧迫骨折は「骨折部が固まったら終わり」ではありません。そのまま放置していれば徐々に椎骨がつぶれて変形してきます。そのため定期的な施術が必要です。

最近背が縮んだ、骨折したところに違和感があるなど、圧迫骨折でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。