50歳前後で肩が痛くなったり、腕が上がらなくなる現象は、一般的に「五十肩」と呼ばれています。
この五十肩という名称は、医学的な病名ではなく、いわゆる一般大衆から発生した俗称です。
そのため、肩が痛くなったらすぐに「五十肩だ」と気軽に言ってますが、その痛み、実は別の病気かもしれません。
五十肩に間違われやすい病気
- 肩関節周囲炎
- 凍結肩
- 腱板断裂
- 石灰性腱炎
- 変形性肩関節症
上に挙げたこの五つが、今まで大雑把に「五十肩」と言われてきた肩周辺の痛みです。
いずれも痛みが起こる部位は少しずつ異なりますが、「肩が痛い」という状況だけでは、この痛みがどの病状なのかを判断することはできません。
このページでは、はっきりとした原因がないのに痛くなったり、腕が上がらなくなる「肩関節周囲炎」と「凍結肩」について解説していきます。
「腱板断裂」「石灰性腱炎」「変形性肩関節症」については、また別のページで説明します。
肩関節周囲炎
これは名前から想像できると思いますが、肩関節の周りに炎症が起こっている状態です。
肩周りで炎症が起きやすい部位を列挙すると、
- 上腕二頭筋長頭腱
- 腱板部
- 肩峰下滑液包
- 烏口下滑液包
- 肩甲下滑液包
など、関節の周辺には、炎症が起こりやすい部位がたくさんあります。
程度にもよりますが、この炎症が肩関節の「周囲」にとどまっているうちは、腕も上がるし、夜間の痛みがないことも多いです。
凍結肩
けっこう厄介なのは、こちらの凍結肩のほうかもしれません。
凍結肩の別名は「癒着性肩関節包炎」といい、文字通り「肩関節」の「関節包」が「癒着」して「炎症」を起こしている状態で、症状は非常に強く、腕がまったく拳上できなかったり、寝られないほどの夜間痛があります。
過去には「時間がたてば自然に治る」とか「動かさないと固まるから、痛くても運動したほうがいい」と言われていた時期もありました。
これも完全な間違いではないのですが「安静にしなければならない時期」「運動したほうがいい時期」を間違えると、かえって悪化させたり、可動域制限が残ったりしてしまう可能性があるので注意が必要です。
なかもと整骨院での施術
- 微弱電流(マイクロカレント)
急性期には痛みによって関節を動かすことができませんので、微弱電流で患部の炎症を抑えます。
通常使われる低周波に比べ、10分の1程度の微弱な電流によって炎症を抑え、細胞レベルで治癒を促します。 - 誇張法
ごく軽い力を用い、関節を緩めていきます。痛みを引き起こす筋肉や関節を最もリラックスできる位置に調整することで、緊張を緩める方法で、体に対する負担も軽いです。 - 超音波治療
超音波によるミクロマッサージで、拘縮や癒着が起こっている軟部組織を緩めていきます。
また同時に、温熱刺激によっても血行を促進し、患部の治癒を促します。 - 筋膜リリース
関節包の癒着を剥がしていく筋膜リリースを行います。このテクニックのメリットは、体になじむよう組織を緩めていくので痛みがありません。
痛みの原因は肩にあるとは限りません。他の関連する場所を見つけて解消していきます。
五十肩は適切な治療とケアによって改善できます。
なかもと整骨院では、患者様一人ひとりに合わせた治療プランを提供し、五十肩の痛みや不快感を緩和するお手伝いをいたします。
お困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
関連する病気
- 腱板断裂
- 石灰性腱炎
- 変形性肩関節症